ただ一緒にいただけ

ポンコツ頭の備忘録。

知ってることと知らないこと


本編入って一番最初の曲、ハレバレハレルヤのコンセプトをはっきりさせてほしいってすみ絵さんに抗議する3人(ミミ、SHOKO、かおり)が自分の人生を歌う曲があって、この曲がまずもうものすごくめちゃくちゃにかっこいい!エネルギーが目に見えるみたい。舞台上から勢いよくまっすぐ向かってくるエネルギーを全身に浴びてるみたいで、ありきたりな言葉しか出ないのだけど、とにかくこの人たちすごい!って思った。最初からこんなかっこよくて、ただ圧倒された。



ひろちゃんがひかるとして出てきた時は、もうずっと見ていたくてずっと聞いていたくてひとつもこぼしたくなくて、瞬きする間も惜しくって服がすれる音すら邪魔に感じた。セリフ言ってるひろちゃんを見て、最初はどうもなんか小っ恥ずかしくてむずむずして。ひろちゃんだぁ、ひろちゃん喋ってる、演じてるんだぁ、、ってそれだけで今を感じるのに精一杯なのに、オリラジ藤森みたいな喋り方で、佐藤ひかるでぇーすっ!ってちょっと舌巻きながら言うの。ひ、ひろちゃん?!ひろちゃんなの?!?!って、ちょっと動揺して。追い討ちかけるみたいに、女の子とのアレコレがどうみたいな台詞が続いて、ジャニーズ抜けて初めての役、割と刺激的な役だった。でも意外にもチャラそうな喋り方がとっても上手で、その上ひろちゃんがこんなに饒舌だなんて知らなかった!言葉がどんどん押し出されるみたいに勢いよく出てきて、早口で喋るのに、全然噛まない。抑揚も乱れなくって聞いてて心地いいというか気持ちがいい。で、やっぱり表情がころころ変わる。よく見る四角い口を見るたびにぎゅーってなる。くいくいあがる眉毛がやっぱりだいすきだった。聞いたことのある優しい声も沢山ある。知ってるひろちゃんは沢山いて、だけど、ちゃんと、どれも知るわけのないひかるくんだった。



合格祝いに何か作ってあげるっていうミミに、母さんの作る料理はまずいから食べに行こうよって言ったくせに、結局ハンバーグ作ってよぅ!って甘えるひかるめちゃくちゃかわいい。でも、一浪して専門学校だしそんなに喜ばなくていいよ、って少し申し訳なさそうに下を向いて言うひかるにこちらまでしんみりしちゃう。買い出しに行こうと嬉しそうに部屋を出ていくミミをよそに、その場に立ち止まりやり切れなさそうな背中を見せながら頭をかくひかるが、(この時はまだひかるが亡き人だって明言されてなくて、)あとになってとても切ないことに気づく。



そのまま舞台上に残り、上手階段上でいない人として息を潜めるひかる。最初はその存在が気になって気になって、ぱっくり割れて覗く両膝小僧がまっしろつるつるですごくキレイで。でも、ぴくりともしないひかる、段々本当に存在が無になり始める。今自分に起こっていることをひかるが死んでからの生活や気持ちの浮き沈みと合わせて話すミミが、もう見てられないくらいに可哀想で悲しくて悲しくて、顔も声も油断したら忘れてしまいそうだから何度も繰り返し思い出すって言葉に全力で頷いて。



お父さんは死んだと言われてきたけど、本当は死んでなかったと週刊誌の記事で知り、嘘をついていた母を許せなくて、近づかないで!嘘つきがうつるから!と地団駄踏みながら悲しみを露わにする小学1年生のひかる。グレて、おっかあ!俺に金を恵んでくださーい、って挑発的な言葉を口にし、親の背中を見て育ったんだ、自分だけ自由に生きるとかやめてくれる?!って声を荒げる中学3年生のひかる。思春期も終わり、映画を通して世界中に手紙を出したい、と母に夢を語るひかる。先に出るからね!というミミの言葉に、お互い頑張ろうぜ!と声をかける、最後の朝のひかる。夢の中でひかるがいた日々を繰り返すミミ。回想シーンのひろちゃんは、本当に小学1年生で、本当にグレていて、本当に夢を見ていた。




ミミの話を弁証法的に検証し始める4人(SHOKO、かおり、すみ絵、篠原)の側を、表情をころころ変えながら楽しそうにうろうろするひかるがそれはそれはかわいくて。
ミミが言った「ひかるの汗臭い匂いがすきだ」という言葉で自分の匂いを確認して匂いを閉じ込めるようにパーカーの前をぎゅっと両手で握って閉じたり。霊的な話になればボールペンを落として音を出してみたり。篠原が持ち込んだ水晶を4人が覗き込めば、水晶を挟んだその正面で指いっぱい広げたピースをしたり、二本指を机の上で歩かせたり。茶目っ気があってイタズラ心いっぱいのひかる、もう本当にめちゃくちゃ愛しい。
その時客席に向けられたツムジがね、もうとんでもなくかわいく見えて仕方がなかった。




篠原のお父さんが亡くなった時、お父さんの臭いオナラの匂いがして「いる」って感じて幸せだった話は切なくてでもすごく愛しかった。それを聞いたすみ絵さんの「ミミちゃん幸せだから寝ちゃうんだね」って言葉が、声色が優しすぎて、涙が出た。




バカみたいに信じて夢から連れ戻そうと決めたあとの曲がとてもとてもだいすきだった。篠原のソロパートに続き、すみ絵、SHOKO、かおりの3人が、真ん中のテーブルであごひじ付きながら顔を寄せ合って歌うところが本当にすごくすごく素敵だったんだぁ。女が年をとるってシワが増えるだけじゃない、愛した時間が重なって女の底力は増していく、ハートの代謝はあがって小さな幸せも見逃さない!みたいな歌詞なの。年とるのって心に鉛がひとつずつくっついてくようで、なんか動きづらくなるし失っていくものばかりに目がいって憂鬱になったりするけど、底力増すんだよ?!ハートの代謝あがるんだよ?!石丸さんの言葉の使い方本当に素敵だなぁって思ったし、心がぷわ〜って楽になって年を取ることも愛しいと感じさせてくれるこの歌がほんとにほんとに好きだった。その歌を楽しそうに歌いながら踊り始める4人をみて、自分もだんだん体が動いてきちゃって、ダンスにそろ〜っと加わるひかる。ステップが足のさばき方が見たことのあるそれでううううってなる。



かるとひかるの姿が見えるようになったかおりが2人で子どもの頃の話をするところがあって、そこのひろちゃんがね、もう本当に本当に優しい目ではるさんをみて、優しい声ではるさんの話を聞くんだ。そのシーンのひろちゃんが、だいすきなひろちゃんだった。あの目がすきで、あの声がすきで。子どもの頃は見えてたもの、大人になると見えなくなっちゃう、ってゆう、はるさんが歌う曲もものすごく好きだった。すごく懐かしい気がして、でも何が懐かしいのか明確には分からなくて。心の奥の奥の奥の方だけでかすかに残る記憶がぎゅーってうずく。もうないから、もう思い出せもしないから、でもすごく大切なものだった気がするから、分かんないまま切なくなる。




かおりを通して3人(SHOKO、すみ絵、篠原)と話すひかる。ひかるの声を、かおりの身体を通して聞く3人。はるさんとひろちゃんが声を重ねて喋るシーン。このひろちゃんをみた時、純粋にすごいなぁって、いっぱい練習したんだろうなぁ、本気なんだなぁって、思って涙ぽろぽろでた。あとになって、このシーンは練習一切してないって聞いて、はるさんが毎度神業で合わせてくれていたと知って、それもまた驚くのだけど。こうやって身体ひとつで色んなことを表現する世界なんだなぁって、ひろちゃんはもうそこにいるんだなぁって、涙ぽろぽろした。で!!そのあとね、篠原のSHOKOへの気持ちに気付いたひかるが、篠原と話すシーンがあって、そこのひかるくんがものすごく切ないの。彼女がいて、だいすきで、でも大事にしたくて、イイことちょっとしかできないまま死んじゃったんだって。それ聞いて、篠原がひかるくんの分までSHOKOさんとするぞ!って言うの。きっときもちくてきっと幸せだよ!って言うひかるくん。もーーーーーーーーーー切なすぎる。彼女のこと大事にしたくて、そういう行為を大事にしてて、それが幸せなことだって分かってるひかるくんて、めちゃめちゃいい彼氏じゃない??付き合いたい。(黙)
で、かつてのSHOKOのヒットソングを篠原とひかるで振り付きで歌うんだけど、もーーーひろちゃんだった。踊ってた。すごくすごくうれしかった。曲最後にソロダンスシーンみたいなとこがあって、ジャニーズの振りつけとはちょっと違って、ダンサーさんが表現力とか乗っけて踊る創作ダンスみたいなやつだった。あんな風に踊るひろちゃんは初めて見て、なめらかでキレイで軽いのに重くて熱くてちょっと苦しくて、やっぱり周りの空気が静かにふわって動く。見たことある足首と手首と背中と、見たことない表現。なんかすごくて息するの忘れて、涙だけはぽろぽろ出る。





ミミを連れ戻す計画を実行する時。ひかるとミミのシーン。もうずっと泣きっぱなしだった。離れたくなくて、繰り返す過去の一部をひかるが死なないように変えようとするミミ。あった現実をなかった現実にすり替えようとするミミに、ひかるは、もしもなんてない、って言うの。もしもなんてない。あったことはなくならないし、ないものは何度繰り返してもない。自分の生きた時間を、「もしも」を使ってすり替えないでって。だったら自分もそっちに行くって言うミミ。そうじゃないって、そうじゃないんだって、ひかるは「ボクが死んだ日をハレの日だと思ってくれる?」って言って、「ボクが死んだ日はハレ」が始まる。綺麗なイントロが流れて、ひかるが歌う。ボクはゴジラのように大暴れして生まれてきた、って。生まれてきたら猿みたいで、ミミの顔を見て笑ったひかるのことを「天使が笑った」ってミミが歌う。そのときのひかるが、何言ってんだよって呆れたみたいに、なのにものすごく嬉しそうに照れ臭そうに、すごく幸せそうに、小さく笑うの。あの表情で、「ボクは天使じゃないけど」って歌うひかるがすごく好きだった。
歌中でひかるが生まれた日から死んだ日までを廻る。生まれて、初めまして!ってりんこさんにぎゅっと抱きしめられて顔をくしゃっとさせて幸せそうに笑うひろちゃんは、間違いなくひかるくんだった。春、夏、秋、冬と巡って、最後に交わした言葉を、何度も巡礼して何度も繰り返し口にしたであろう「お互い頑張ろうぜ!」の言葉を、これが最後と分かりながら声を震わせてまた口にするひかるの背中が切なくて切なくて。何度でも思い出していいから、生きて、と歌い、生きるミミの背中を押そうとする優しくて強いあの人は、頭の先から足の爪の先までどこをどう見てもひかるくんで。 ひろちゃんを見つめる時はいつだって一瞬たりとも欠かさず、だいすきと思ってきたけど、このシーンのひろちゃんはひかるくんでしかなくて、だいすきなんて思っている余裕はなかった。



ひかるについていこうとするミミを4人が止めようとする。あんな感動的なシーンの直後に、4人がミミにかける言葉とそれに対するミミの反応は面白くて、なんでいまこんな?と思いながら、それでもあったかくて、止まらない涙と溢れる笑いで、泣きながら笑う。



かるとミミがお別れして、ミミが目を覚ますまでのあいだの鎮魂歌。鎮魂歌はあなたはそこにいるのにここにいない、わたしはここで生きてくよって、どうぞ安らかにそこにいて、というような歌詞(多分)。上手階段上で横向きに体操座りして、ひとり顔を伏せているひかるにスポットライトが綺麗に落ちて、それだけで、あの小さな劇場の空間が二分にも三分にもされていて、ひかるくんのいる場所がとても尊くてとても遠い場所のように感じて、不思議だった。





一旦暗転してまた照明がついた時、ひろちゃんは正面を向いて足を下に下ろして5人を上から見守ってるの。
ハレバレハレルヤのファーストステージ前に、SHOKOから準備してくるから場つないで!歌いたいんでしょ!って言われて、前座をすることになる篠原。真っ先に拍手するひろちゃんカワイイ。篠原の歌は、好きと伝えるのも愛し合うのもいつかでいいから、好きな人が笑って歌って踊ってそこにいてくれたら、というような歌詞。篠原がまっすぐSHOKOさんを想う気持ちがすごく素敵だった。




そしてファーストステージ!めちゃくちゃにかっこよくて、めちゃくちゃに楽しくて、めちゃくちゃに幸せな時間。客席からの手拍子、森さんの演奏、ハレバレハレルヤの全部出し切る!今を生きる!って体現するようなどこまでも響く歌声、青くキラキラ光る衣装、階段上で体を揺らしながらエアドラムみたいな動きしながら手拍子しながら楽しそうに見守ってるひかるくん、篠原がキラキラの銀紙を風で宙に飛ばして、視覚も聴覚もただただ幸せと眩しさでいっぱいで、ものすごく素敵な空間だった。


ファーストステージが終わって、役名でのメンバー紹介。まいらぶりーそん!佐藤ひかる!って言われて階段横からジャンプして降りてくるひろちゃん。そのあと、6人で最後の歌を歌う。左見て横見て、目配せしながら歌う。高橋さんと振りを合わせながら、はるさんに笑われながら、りんこさんと目を合わせながら、めちゃくちゃに愛されてることがわかって、可愛がられてることが分かって、そこにいるのはもうひろちゃんで、そうだ、ひろちゃんてこうゆう人だった、ってじわじわ懐かしさが広がる。なんにも変わってない。そのまんまでいて、だけどそのまんまでいるようで本当はきっと沢山考えて考えて行動したり発言したりする人で、それも含めてありのままで。ひろちゃんじゃんって。楽しそうにしてるのが嬉しくて、変わったのに全然変わってない姿が嬉しくて。


みんなで礼して、幕の裏へはけていく。幕をぺろって開けてりんこさんを通すひろちゃん。流石の後輩力。小野さんに締め出されてなかなかはけられない上野さんが、SHOKOと篠原の関係がそのまんまでかわいい。鳴り止まない拍手にカーテンコール。今度は実名(芸名)でキャスト紹介。百名ヒロキって紹介されて、ぶわって涙がでる。




千秋楽、石丸さんも出てきて、出てきたとき、石丸さんに向けて両手前に伸ばしてきゃーって手振るひろちゃん。かわいかったぁ。ひろちゃんだった。最後にもう一曲ハレバレハレルヤを歌うことになって、ハレバレハレルヤの時はひろちゃん舞台上にいないから、俺はけた方がいいかなって、上手階段の方指差して、あっち行ってた方がいいかなって、急にくそ真面目な顔してりんこさんに聞いてて。りんこさんに、ここでずっと踊ってればいいんじゃね?って突っ込まれて、笑いながらその場に残る。本当に普通にりんこさんと話しているのを見て、本当にこの世界の人なんだーーーーって、もう何回も思ったはずなのにまた思って。間奏でひかるー!!ってりんこさんに促されて、バク転したの。一瞬であの世界にいたひろちゃんを思い出してまた泣いて。あーーーだいすきだって思った。あの世界にいたひろちゃんも、この世界にいるひろちゃんも、私は本当にだいすきだ、って思った。



脇締めて両手あげて手振って、ありがとうございましたっておじぎして、はけていったひろちゃん。



小さい会場いっぱいに大きすぎる拍手の音がそれはもう響きまくって、舞台の上に降り積もったキラキラが綺麗で、幸せが充満して、胸いっぱいで、幕が降りる。