ただ一緒にいただけ

そこにいてくれさえすれば

どこまでも続く夢

ずっと、なんでいないんだろうって、ずっと、ずっと思った。みんなここにいるよ、って。あの時いた子たちはみんなここにいるのに、なんでひろちゃんだけいないんだろう。






あんなにひたすら、ずっと、ぽろぽろ、ぼろぼろ泣いた現場は初めてでした。もう完全に不審者。めっちゃセンチメンタルメンヘラ系オタクだぁうわぁって周りに引かれたと思う。自分ですら引いた。でも、止まんなかった。全部思い出で全部大切であったかくてきらきらした気持ちばかり蘇って、思い浮かぶもの全部大好きなのに、目の前の光景とただひとつ違うのは、そこには拡輝くんだけがいなかった。なんでだろう、ってずっと思ってた。

1曲1曲聞くたびに、そこにいる子たちを見るたびに、あぁあの時あぁだったな、この時はこうだったな、この子とはこうゆうことして、あの子とはあぁやって笑ってたな。このダンス、ひろちゃんだったらこうやって踊るんだろうな。この衣装だったらひろちゃんの太もも、こんなだな。客席にこんな風に手を振って、あの子が隣にきたらこんな風に目を合わせて笑い合って。手を掴まれてしがみつかれてハイタッチして、きっとすんごい人気者で。きっとこうやって目を伏せて、こうやって静かに上を見上げるんだろうな、きっとそれがすごくすごく綺麗な横顔で、わ、大好きだなぁ、ってまた好きが積もるんだ。





いないのに、ずっといないのに、頭の中にはずっといた。笑ってるひろちゃんがずっといる。ふざけてるひろちゃんもずっといる。手振るひろちゃんも、みんなに絡まれるひろちゃんも、頭の中にはずっといる。どの曲にも、どの瞬間にも、ずっとひろちゃんはいて、なのに、なのに、ここにいない。





ここに立つ拡輝くんを見たかったし、この景色を拡輝くんと見たかった。いつかここがとらじゃ担で埋め尽くされる日を一緒に迎えたかった。そのはずだった。そのはずだって、その日まで、とにかくその日まで頑張ろうねって、どうなるかわかんないけど、それでも、不安で迷って悩んで、悔しかったり辛かったり苦しかったりすることが何度だってあるかもしれないけど、だけど、きっとその日が来たら、きっときっと全部報われるはずだからね。って、思ってたんだけど。もうそんな日はこないらしい。本当に、いなくなるわけないって心の底から思っていて、ずっと思っていて、諦めたくなくて、でもいつからか心のどっかではもういないってちゃんと分かってた。もう戻ってこないし、もうここで会えない。ただ目を背けるように、諦めることから逃げてた。7人のTravisJapanが、かっこよければかっこいいほど、本気であればあるほど、今までと今とこれからが、嬉しいと楽しいと幸せとなんでなんでなんでって気持ちでかき乱されて、ただ涙がでた。



わからなくて受け止めきれなくてまとまらなくてやっぱりわからなくて、あれ、これ、いつまで続くんだろ、って思った。きっと、いつまでも続くんだろうな、って思った。でも、いないことに慣れてしまうくらいなら、それでもいいか、ってちょっとだけ思った。
拡輝くんがいなくなってから、ずっと曇ってた。















「芝居が好きだって知ってたし、芝居の仕事が決まった時の本気度も傍で見てたからね。」

「夢を追いたい。」






あぁ、そうか。そうだったんだぁ。そっかぁ、そうなんだね、、って思った。



「自分も演技で人を感動させる側になりたい」

「あなたにとって舞台の魅力は?
ーー生身の体から発せられるエネルギーを間近で見られること。演じる側としては役の生き方から仕草全てを見られているので、その役の人生を舞台の上で生きられることが、生きなければいけないことがとても幸せです。」

すごく好きなんだろうな、やりたいんだろうなって、思ってはいたけど、それが実際どんな熱量のどんなものかなんて分かってなかった。多くは語らない人で、分かるはずもなかった。「きっと役者になるためにいなくなったんだろう」って、大勢が言ったけど、そうやって言われても、きっと、とか、だろう、とかじゃ、全然ストンとこなくて。だって、あんなに楽しそうにしてたじゃん。これからのこと考えてたじゃん。そんなはずない、なんで。

本当のことが知りたかった。嫌だって、なんでって、そればっかりで、でも好きでいる限りどんなことがあっても味方でいたくて、だろうってことだって応援したいって思いたくて、でも、心の底から応援したいって気持ちに素直になれていない気がしたのは、何を考えていたのか何を応援したらいいのか、"本当"が分からなかったからなんだろうな、って思った。







そっか。そんなに本気だったんだ。


積み上げてきたものを置いて、
別の場所でゼロから新しく積み上げるエネルギーをそこに注ぎたいと思うほどに、

そこに本気があるんだ。

そこに、ひろちゃんの夢が、あるんだね。

そっか。








それが"本当"のことって、分かったら、拡輝くんのこと、今度こそ本当に、ちゃんと、ずっと、いつだって何だって、絶対全部、応援したい、って思った。あの子たちの真ん中にいるひろちゃんが好きで、歌って踊るひろちゃんが好きで、アイドルのひろちゃんが好きで、そこにいてほしかった気持ちはなくならないけど、いつまでもなくならないけど、きっとずっとぐずぐず言うけど、でも、"本当"って分かったのにそれでもオタクの夢を押し付けることはできなくて、寂しいけど、すっっっっっごい寂しいけど、嫌だけど、そこにいてほしいけど、でも、そうゆう自分の気持ちとは別のところで、ひろちゃんの夢を一番に応援したいって、ほんと、初めて、心の底から思えた。そしたらほんと、ちょっとだけ、曇っていたものが晴れて、これからあるかもしれない未来に、ちょっとだけ、光を見たんだよ。








アイドルのひろちゃんがステージの上で幸せになるところが見たかったです。同じ場所で、同じ空間で、同じ時間を過ごして、一面に輝くペンライトの光が拡輝くんに向かって振られている、綺麗であったかい景色を一緒に見たかったです。ここまできたんだな、がんばってきてよかったな、あぁ報われたって思える瞬間に拡輝くんがどんな顔をするのか見たかったです。拡輝くんを好きになって、心残りや後悔があるとすればそれくらい。でも、拡輝くんの夢がもうそこにないのなら、それも大したことではないはずで。拡輝くんの今の夢が一番大事で、そのための一歩を絶対、絶対、無駄にして欲しくないです。





オリ曲がもらえてたら、衣装がもらえてたら、違ったのかなって、のえるくんは言ったけど、人生そんな簡単にはかわらないって思うんだよね。何度やり直したって、時間を戻したって、きっと同じようにしか進めないんだろうなって思う。テキトーに歩いてきたわけじゃない。ちゃんと悩んで、努力して、もがいてもがいて、そうするだけの思いがあって、今があるんだもん。

逃げることも諦めることもしないと思うんだよね。だって、拡輝くんが見せてくれていた拡輝くんは、少なくとも私の目に映っていた拡輝くんは、そうゆう人だった。
趣味は生きてもがくことって言うし、好きな言葉は「明日死ぬが如く生き、永遠に生きるが如く学べ」、死ぬまで成長し続けたいって言う拡輝くんだから。がんばろうって何度も口にしてくれてた。もっともっとって。がんばるつもりだったんだと思う。本当に本気だったと思う。でも、やってみたいって、思ったんだよね?今までとは違う夢を思い描いたんだよね?そっちに本気になりたいって思ったんだよね?それほどまでにやってみたいって思ったことをなかったことにして前に進み続ければ、いつか絶対今を後悔する。だから、寂しいけど、本当に本当に寂しいんだけど、すっごい嫌なんだけど、それでも、ひろちゃんがとらじゃに縛られて、ファンに縛られて、環境や事務所に縛られて、気持ちに素直になれない、なんてことにならなくて、よかった。ひろちゃんが「夢を追いたい」って言える場所があって、よかった。




ひろちゃんがそこで生きていく、と、そこに人生を作っていく、覚悟をしたんだったら、もう、応援するしかない。





全て置いていくことは、きっと怖い。積み上げて来たものがなかったことになりそうで、大事にしてきたもの全部失くしそうで、きっときっと怖いと思う。でも、なくなんないからね。大事に積み上げて来たものはひとつ残らず、今のひろちゃんを作り上げるものだからね。その沢山のピースの中の、ほんのひとかけらの小さな小さなピースになれるように、これからも応援してくからね。







たくさんのありがとうとエールを君に!!!